ポール・クルーグマン氏に問う

ノーベル経済学者は指摘するポール・クルーグマン「1ドル100円超え、アベよ、これでいいのだ」
(「経済の死角」/現代ビジネス)

あなたは、突然「お金」がただの紙切れになっても、生きていけますか?

 「アベノミクス」には、そのただの紙切れになる危険性を伴っています。
  この「ノーベル賞学者」であるクルーグマンさんは、アベノミクスを奨励しています。 このお話の前半、彼は間違ったことを言っているわけではありません。が、正しいとも思えません。
  ひとつ、指摘しておきたいのは、彼はデフレからの脱却に必要なのはお金の「質ではなく量だ」と言っている点です。

 現在、日本に眠るいわゆる「タンス預金」は800兆円と言われています。銀行預金は1000兆円を超えています。 つまり、既に大量の「紙幣」は市中に存在するわけです。
  市場を活性化させる、そのためには「貨幣」をさらに供給し、消費を促すという理屈は単純で分かりやすく見えますが、結果はそんなに単純じゃないだろう、というのすぐに分かります。 つまりインフレ懸念です。
 クルーグマンさんは楽観的に言われていますが、果たしてそうでしょうか?

 もっと単純に、というよりシンプルに考えれば、肝心なのは「量ではなく速度」という結論はないのでしょうか? つまり、お金が貯め込まれるのではなく、「天下の回りもの」となって市中を適度な速度で還流すればいいだけの話です。

 デフレの根本原因は、私たちの将来に対する不安です。不安があるから、お金を使わず貯め込むんじゃありませんか? その不安を減らす政策を、この「ノーベル賞学者」であるクルーグマンさんは言われていません。まあ、だから「アベよ、このままでいいのだ」ということになるのでしょう。

 そして、もっとも注意深く聞かなければいけないのは、後半部分です。

 彼は、「日銀総裁は外国人がいい」と薦めています。さらに「学者がいい」と。
  ここで例に挙げているのはイギリス、イングランド銀行です。(このイングランド銀行、世界の中央銀行制度の始まり的な存在です。その歴史を勉強してみると、「中央銀行券」に関するいろいろと興味深い話が出てきます。こちらを参考) 
 そこに「カナダ人」の総裁を迎えた、そうですが、我々からみれば、イギリスはカナダの旧宗主国、つまり英女王を崇める人たちの中から選んだだけのことであって、 「外国人」というのはいかがなものでしょうね?パプアニューギニア人とか、ネパール人とかなら分かりますが・・・ 

 また、前FRB議長であるグリーンスパン氏のとった超低金利政策は、のちの「サブプライムローン問題」の遠因となりました。そしてその「サブプライムローン」が、「リーマンショック」を引き起こしたのです。バーナンキ氏はさらに大胆な金融緩和政策をとっています。それらは、低所得者にとってはけっして楽観できる政策ではないようです。
 アベノミクスにしても、短期的には効果はあるでしょうが、その先に何が待っているのか、はっきりとはクルーグマンさんはおっしゃっていません。

「ノーベル賞学者」という肩書きに惑わされてはいけません。

 これは僕がとある元地方銀行の重役を務められた方から、直接聞いた話です。 この方が現役のとき、日銀の印刷局に視察に行かれたことがあるそうです。そこにはなぜか「外国人(おそらく白人?)」の監視役が居たそうです。(だから何?というレベルの情報ですが今の段階では)

 クルーグマンさんはこうも言われています。 「日本では大きな戦争でもやらない限り、ハイパーインフレにはならないということは認識しておいたほうがいい。」
  果たして、戦争したがっているのは、誰でしょう?

 「お金」が冗談にならないようにする努力も大事ですが、それには現実的に私たちが出来ることは限られていますし、私たちはあまりにも「お金」に頼り切った生活をしています。
 「お金が無くても生きていける」ことは、言葉だけでなく、頭のどこかで常に意識しておいた方がいいと思います。

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