川内原発:3号機増設 市長同意 賛成、反対双方に波紋 /鹿児島

毎日jp http://mainichi.jp/area/kagoshima/news/20100608ddlk46040666000c.html

◇9月県議会が山場に

九電の川内原発3号機増設計画は、岩切秀雄・薩摩川内市長が7日同意を表明したことで13年度着工、19年度運転開始に向け、大きな一歩を踏み出 した。今後は伊藤祐一郎知事による是非判断が焦点となる。伊藤知事は「県議会の意思は大変重い」と述べており当面、9月県議会で予定される賛成、反対の陳 情採決が大きな山場となる。【馬場茂、福岡静哉】

「増設への大きなハードルを越えた」「住民投票実施を直接請求し賛否を問う」。この日、岩切市長が増設容認を明確に打ち出したことで、賛成と反対双方に波紋が広がった。

薩摩川内市議会は本会議で反対36件、賛成35件の陳情を一括審議した。討論では安全性に関し増設反対議員らが「温排水問題や地質調査結果につい て十分な調査がされていない」としたのに対し、賛成議員は「1、2号機の運転実績は評価でき、3号機の安全対策も十分」と反論。経済効果について賛成議員 は「経済浮揚と活性化をもたらす」と評価したが、反対議員は「一時的で地元企業にあまり恩恵がない」と批判した。

その後、記名投票により、まず増設計画の反対陳情を賛成4、反対27(棄権2)で不採択に。次いで賛成陳情を賛成27、反対2(棄権4)で採択した。岩切市長も議会後の全員協議会で「議会の意思を尊重する」と増設容認を表明した。

増設賛成陳情を出した川内原子力発電所3号機建設促進期成会の田中憲夫会長は「採択を大歓迎している。地域振興に向けた次のステップとして、県知事や県議会に働きかける」と笑顔で語った。一方、反対陳情を出した川内原発建設反対連絡協議会の鳥原良子会長は「議会ではわずか4票だったが、増設反対の市民は多い。住民投票実施の直接請求の道が残されているので頑張りたい」と話した。

県議会ではこの日、伊藤知事が「専門家や地元首長の意見聴取などを行い、県議会の意向も踏まえ、増設に対する私の意見を申し上げたい」と答弁した。

毎日新聞 2010年6月8日 地方版

編集長より;“風下”にある宮崎県民としては、冷静な判断をしていただきたい、と切に願います。

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