2009年5月22日 15時0分 更新:5月22日 15時14分 毎日jp
二酸化炭素(CO2)を地中深くに埋めたのと同様の条件で、天然ガスの主成分メタンに変換させることに佐藤光三・東京大教授(石油工学)が成功し た。地球温暖化の主因である厄介者のCO2を新たなエネルギー源として確保する可能性が出てきた。千葉市で21日に開催された日本地球惑星科学連合大会で 発表した。
大気中の濃度上昇を抑えるため、CO2を地中に回収・貯留する技術(CCS)が各国で注目されている。研究チームは、枯渇した油田などで生息して いる複数のメタン生成菌を使って実験。このうち、「メタノサーモバクター」だけがCCSで想定される65度、CO2濃度80%など6条件がそろった状態 で、増殖しメタンを生成した。
生成効率は最適の条件に比べ3%と低いが、試算では約620万トンのCO2貯留が可能とされる八橋(やばせ)油田(秋田市)で実施すると、8年間 で、国内で1年間に生産される天然ガス(輸入されたLNGも含む)の全生産量のうち約8%を占める国産天然ガス生産量とほぼ同じ225万トンのメタンを生 成できるという。
佐藤教授は「排出されたCO2を回収して再資源化する循環システムが構築できる可能性が見えてきた」と話している。【石塚孝志】
http://mainichi.jp/select/today/news/20090522k0000e040077000c.html
編集長より:
これはなかなか将来が期待できそうな技術ですね(^_-)