興梠議員 綾町議会 令和6年第8回(12月)定例会 一般質問

令和6年12月13日より令和7年1月19日まで、先日行われた12月定例議会での一般質問の動画が公開されています。

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質問事項 その一 学校給食にジビエを利用することについて

令和5年3月に条例が制定され始まった綾町オーガニック給食であるが、条例では子供たちの発育と心身の健康のため、「食は重要な要素」とされている。現状、野菜等の農産物の指定のみだが、ジビエを取り入れてはどうか。いうまでもなく天然食材であり、オーガニックそのものである。また、獣害対策として、若手猟師育成の機会として、子供達に対する綾の森の恩恵含めた教育の一環としてなど、様々な方面での複層的な効果が期待できる。検討する価値は十分あると考えるが、見解を伺う。

興梠) 学校給食にジビエを利用することについて、提案をさせていただきたく、その関連について、幾つかお尋ねしたい。

 令和5年3月に条例が制定され、始まった綾町オーガニック給食だが、条例では、子どもたちの教育、発育と心身の健康のため、食は重要な要素とされている。現状、野菜等の農産物の指定のみだが、これにジビエを取り入れてはどうか。

 ジビエは言うまでもなく天然食材であり、オーガニックそのもの。また、獣害対策として、若手猟師育成の機会として、子どもたちに対する、綾の森の恩恵含めた教育の一環としてなど、様々な方面での複層的な効果が期待できる。検討する十分価値はあると思うが、見解を伺いたい。

 事前に調べてみたが、国のほうでも環境省、農林水産省をはじめ推奨しており、全国的に見ても大分県、岡山県で取組事例がある。県内でも西米良村、五ヶ瀬町で実施、いろいろと情報をいただいた。

①以前、ジビエ肉処理加工施設関連の予算があったと聞いているが、その後どうなったのか。 

以前、ジビエ肉処理加工関連施設の予算があったが、その後どうなったのか。

町長)  令和4年度に500万円の事業費で、旧消防1部詰所を活用して、ジビエ加工施設を整備する計画があったが、面積が狭いとの理由で保健所のほうから許可が下りず、断念した経緯がある。

 現在は施設整備に向けて、場所の確保、事業主体、費用、運用体制などについて検討をしているところだ。 

興梠) 次年度の予算に含まれる予定か。

町長)  まだ検討している段階で、昨日も実は猟友会の会長ともいろいろと話をし、お互い知恵を出し合って検討していこうということで、話を進めていきたい、まだその段階ではない。

興梠)  私も、猟友会会長さんと何度かお話しさせていただいており、協力していきたいと思っている。

②学校側の受け入れとして、どのような条件が必要なのか。 

学校側の受け入れとして、どのような条件が必要か。

教育長)給食食材としての受入条件としては、食品衛生管理法や野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針に基づき、処理・運搬されることが前提になる。また、使用する数量の安定的な確保、それから調理しやすいように、例えばブロック肉の切り分け、そういったものを行っていただくことが必要になってくる。いずれにしても、子どもたちが食するものであるので、安全・安心なものを安定的に提供していただくということが最低限の条件と考えている。

③児童の成長における栄養摂取の面で、ジビエはどうなのか。

興梠)児童の成長における栄養摂取の面でジビエ等は適切か。

教育長)  ジビエ料理は、先ほど議員が調べたように、先進的に給食の食材として取り入れている都道府県等もある。そこでの取組の成果等も調べてみたが、ジビエ料理は、児童生徒の成長期における栄養摂取において、基本的には魅力的な食材ではないかと捉えている。

 理由は、ジビエ肉は今使用している牛肉、豚肉、鶏肉等に比べましてたんぱく質が豊富でり、かつ脂肪が少ない。成長期の子どもに必要な筋肉の形成のサポート、今、肥満の子どもたちが増えているので、肥満を抑制する健康的な食材であると考えている。

 特に鉄分だが、これは豚肉と比較しても数倍の要素を含んでいると言われており、最近、子どもたちは貧血が多いが、貧血予防にも効果が期待できる。

 他にも、亜鉛、マグネシウムなど様々なミネラルもバランスよく含まれており、これらの栄養価は子どもたちの成長に必要な骨・筋肉の形成、それから免疫力の向上にもつながるものと捉えている。

興梠)  今の答弁で、大分魅力的な食材ということが分かった。私が調べた限りでも、子どもたちの反応も、非常にジビエ給食は人気だという例が多数見受けられた。

④供給量としてはどれくらい見込まれるか。どのくらいの頻度で給食食材として提供できると予想されるか。 

供給量は年間で、どのくらいの頻度で給食食材として提供できると予想されるのか。

町長) 綾町内での年間捕獲頭数というのは、イノシシ・鹿ともに約200頭ぐらい。そこから食肉加工処理する頭数が、概算でそれぞれ約60頭から70頭程度か。

 また、販路については、綾川荘、ほんものセンター、それからふるさと納税、学校給食、各種イベントでの振る舞いが考えらる。実際に各種イベントでは、猟友会のご協力の下、振る舞いをさせていただいている。学校給食にどれぐらいの頻度で、どれぐらい供給できるかなど、具体的な数字については、まだ試算をしておらず、今のところは分からない。

興梠)  五ヶ瀬町と西米良村でも、年間1回ということだ。私が予想していたよりも少ないなというのが正直なところで、年間を通してジビエを供給できるわけではないと感じた。

⑤エコパーク関連授業として、どのような効果が期待できるか。 

次だが、小中学校で行われているエコパーク関連事業、それに関してどのような効果が期待できるのか。

教育長)綾小中学校は、ユネスコスクールに認定をされている学校だ。従って、学校給食に、今後ジビエ料理を取り入れることは、自然と共生する社会の実現を目指している本町のまちづくりを、子どもたちは学習しているわけだが、その上で大変意義があると思っている。

 具体的に4つ申し上げる。

 一つは、食に関する深い知識の習得が期待される。

 ご承知のとおり、世界には様々な食文化が存在しており、ジビエは地域特有の食文化の一例であるということを認識して、本町のよさを学ぶことができると思っている。

 また、食料生産過程への理解として、狩猟から処理、そして調理といった一連の食品流通の流れを学ぶことで、本町ならではの特色ある食料資源が、一体どのようにして私たちの食卓に届くのか、そういったものを学ぶ具体的な事業が展開できるのではないかと思う。

 2つ目が、地域社会への理解と貢献だ。

 野生動物の生活環境の変化や、それに伴う農産物への被害状況、そういった地域の現状や綾町が抱えている新たな課題、それらについて関心を持ち、主体的にその解決策を子どもなりに考える、そういった機会を提供することができるのではないかとも思っている。

 3つ目が、環境問題への関心と行動だ。

 自然生態系の変化に対する理解、とりわけ野生動物の生態系や生物の多様性について学ぶ、環境問題への関心を深める、そういったことはすごく大事だと思う。特に、最近、取り沙汰されております食品ロスの問題、それから持続可能な食料生産など、SDGsの関連目標と結びつけて事業の中で考えることもできるのではないかと思っている。

 最後が、生命の尊厳と感謝の気持ちを学ぶ機会にしたい。食材となる動物の命について、深く子どもたちには考えてもらい、食料が私たちに与えてくれる様々な恵み、そういったものに思いをはせながら、食に対する感謝の気持ちを育むことができるのではないか、そういうふうに思う。

 このように、ユネスコスクールとして、本町ならではのジビエ料理をオーガニック給食に取り入れていくことは、将来的には児童生徒の学びを深め、持続可能な社会の実現に貢献する上で、大変意義があるというふうに捉えている。

興梠)  今の教育長の答弁を伺って、非常に深く考えてくださっているなと安心した。

⑥給食費として、どのような影響が予想できるか。 

次に、ジビエを給食に取り入れたときに、給食費としてどのような影響が予測できるか。

教育長)給食費への影響については、提供される価格によっては、若干の影響はあるのではないかと推察するが、興梠議員も先ほどおっしゃっていたように、先進的な取組をしている自治体でも主要食材としてはまだ取り入れていないところがほとんどであり、まずは、本町においても、オーガニック給食費とか、そういう名目で設定日を設けて、定期的にまずは取り入れていって価格を調整することは可能ではないかと考えている。

⑦獣害対策として、また猟友会に対してどのような効果が期待できるか。

興梠)次に、獣害対策として、また猟友会に対して、どのような効果が期待できるのか。

町長)近年、耕作放棄地の増加、それから有害鳥獣の生息域の拡大等によって、農作物への被害が多数発生。令和5年度の被害は、町内全体で約1ヘクタール、370万円程度と報告をされている。例年、猟友会による駆除活動を実施していただいているが、残念ながら追いついていかないのが現状だ。

 有害鳥獣のジビエ肉としての有効利用というのは、個体処理の負担軽減や収益性の向上などによって、捕獲担い手の育成・確保、それから既存の狩猟従事者の意欲向上というものが図れるため、猟友会活動の活性化にも期待できる。

⑧以上のような点を踏まえて、実現可能か。するべきか。

興梠)以上のような点を踏まえて、ジビエ給食は実現可能なのか、するべきなのか。

町長) 教育長の答弁にもあったが、加工施設の整備が大前提となる。施設が整備されたら、学校給食へのジビエ食材の提供のほかに、獣害対策とか猟友会に対しての貢献など、様々な効果が期待できる。現在、施設整備に向けて前向きに検討をしているところであり、もうしばらくお時間をいただきたい。

興梠)  町長の答弁で安心している。ぜひ、私も協力したいと思うので、よろしくお願いしたい。

質問事項 その二 南俣保育所の経営方針について

現在2ヶ所ある公立の保育所だが、南俣保育所について極端な児童不足が懸念されている。少なくすぎる児童数では、適切な社会性を育むことに対する懸念がある。町の財政規模から言っても、決して小さくはない負担となっている。統廃合あるいは廃止をしない、ということであるならば、いっそのこと思いっきり方針を変えてみてはどうか。いわゆる“自然派”と呼ばれる方針の保育園がある。既存の教育カリキュラムではなく、子どもは自然と親しみ、のびのびと遊ばせた方が、心身の成長に効果的だ、という考えのもと、木造建築であったり、食材にこだわった給食、手作り工芸品の食器、極端な剪定をしない園庭樹など、子どもの感性を信じ伸ばす方針のものだ。町内の子育て中のお母さんたちに聞いても、そんな保育施設を望む声は決して少なくない。検討してみてはどうか。

①まずは、公立の保育所の経営方針について、今後の町の姿勢を伺う。

現在2か所ある公立の保育所だが、南俣保育所について、極端な児童不足が懸念されている。現在、14名のお子さんが通われている。少な過ぎる児童数では、適切な社会性を育むことに対する懸念がある。町の財政規模からいっても、決して小さくはない負担となっているのが現状だ。統廃合あるいは廃止をしないということであるならば、いっそのこと思いっきり方針を変えてみてはどうか。

 いわゆる自然派、自然派という言葉が適切かどうかは分からないが、便宜的に自然派と呼ぶ。自然派と呼ばれる方針の保育園がある。既存の教育カリキュラムではなく、子どもは自然と親しみ、伸び伸びと遊ばせたほうが心身の成長に効果的だという考えの下、木造建築であったり、食材にこだわった給食、手作り工芸品の食器、極端な剪定をしない園庭樹など、子どもの感性を信じ、伸ばす方針のものだ。町内の子育て中のお母さんたちに聞いても、そんな保育施設を望む声は決して少なくない。検討してみてはどうか。

 まずは、公立の保育所の経営方針について、今後の町の姿勢を伺う。

教育長)議員ご指摘のとおり、綾町の未就学児童は、10月1日現在で5歳児が52名、4歳児が42名、3歳児は37名、2歳児が50名、1歳児が29名、0歳児は28名、全体的には減少傾向にある。

 また、町内には私立の保育園が2か所、そして公立保育所が2か所、4つの施設が存在しており、私立保育園では現在90%を超える入所率だが、公立保育所では中坪保育所で67%、南俣保育所では19%の入所率であり、定員を下回る状況だ。

 このような状況になった経緯については、興梠議員も過去の議会だよりとか議事録でご承知のことと思うので、ここでの説明は省くが、今の公立保育所の現状を見ると、少人数で園児一人一人に目を行き届かせ、園児に寄り添った保育ができるというメリットはあるが、ある程度の集団の中での遊びを通じて育まれる社会性、それから協調性、創造性といった面の発達が課題となっていく可能性もある。

 そこで、公立保育所と私立の幼稚園、保育園との合同運動会の開催など、小学校入学前に少しでも園児たちが一緒に交流する機会を増やすことを、今、検討しているところだ。これらの新たな取組は、綾町ならではの子育て環境の整備にもつながっていくのではないかと期待している。

 将来の構想は、少子化の状況、それから集団保育の重要性を踏まえた上で、2つの保育所の統合も含めた今後の公立保育所の在り方、また子育て支援センターや病児・病後児施設との連携なども含めて、今後、様々な観点から検討していきたい。

興梠) 統廃合の可能性も将来的にはあるとの理解でよいか。

教育長)  はい。それも一つの選択肢ではないかと思っている。

②中坪保育所に偏った児童数の改善策は。

興梠)分かった。そうなるとまた新しい立派な南俣保育所の活用とか、いろいろ問題は出てくるかとは思うが、その前に現状2つ存在しているので、2番目に挙げているが、中坪保育所に偏った児童数、その改善策というのは何か考えているのか。

教育長) 基本的には入所する園児の保護者の意向に従う形で進めている。ただし、来年度以降は、中坪保育所の老朽箇所の改修も検討しており、その際には、工事中、南俣保育所での合同保育も検討する必要が出てくる。

③小中学校で実施されている条例に基づくオーガニック給食は公立保育所(あるいは私立も)でも適用されているか。

興梠) 小中学校で実施されている、条例に基づくオーガニック給食だが、公立保育所あるいは私立でもこれは適用されているか。

教育長)公立保育所のオーガニック給食の推進につきましては、小中学校と同様に、まずは基本的な地産地消に取り組んでいる。食材については、ほんものセンターや町内のスーパーを中心に食材を調達している。

 オーガニック給食を進めている母体であるオーガニック給食ワーキンググループがあるが、その中にも保育所関係職員がメンバーとして参加しており、町内産の農産物を積極的に活用したり、有機農産物の使用割合を高めたりすることが今後できればというふうに考えている。

 併せまして、私立の幼稚園・保育園の状況等も把握をさせていただきながら、町内保育施設全体でオーガニック給食が実施できるように、今後、検討していきたい。

興梠) 綾町オーガニック給食の推進に関する条例第3条第5項に、学校等、町内の保育施設等、小学校・中学校等をするという対象が明記されている。できるだけ早い段階で実施していただきたい。

 次に、質問をするに当たって何箇所か視察に行かせていただいた。その報告をさせていただきたい。

 選定した理由は、いろいろなうわさ、紹介を伺って、4か所に行かせていただいた。

 まず、清武町のサティ子ども園。ここでは、木造の建築で、すごく伸び伸びとした環境で過ごされていた。びっくりしたのは、水道で子どもたちが遊ぶのだが、水道を、出しっ放しとまで言わないが、ある程度、出して遊ぶのを許容しているというか、これはもうしようがないと。それで、大人がこれは駄目だよというふうに止めるのではなくて、自然に、これは遊び過ぎても駄目なんだということを学んでいくために自由にさせているというふうなことを教えていただいた。水道料金は10万円ぐらいはかかるというお話だったが、非常に面白いなと思った。

 また、給食も非常に食材にこだわっており、調味料とかお米、これも有機無農薬のものを使っていた。また、食器は児玉工芸さんの器ですとか、有田焼の器、木製の箸など、そういうものを使用されていた。

 次に伺ったのが、都城市の乙房こども園。ここが何がすばらしかったかというと、その園庭樹、園庭にある木なんですけれど、これがもう大木がそのまま枝も剪定されずに利用されていた。その木がそのまま残っているだけじゃなくて、その上にツリーハウスみたいな、子どもが木に登って積極的に遊べるものを、遊具を園長先生とお父さんたちが共同でつくられてた。これはすごい、私は個人的に感動した。

 また、園長先生は非常にユニークな方で、空調設備、これに対してはちょっと懸念があると。都城市役所に自ら赴いて、全小中学校にエアコンを入れるという話があったらしいんですが、それに反対を、直談判に行ったんだということもおっしゃられていた。これもすごく、個人的には面白いなと思った。

 ちょっと意外だったのが、国が出している保育指針ですとか、幼稚園教育要領、これは非常によくできていると、これに従って私たちはやっているというふうなこともおっしゃられていた。

 自律神経のバランスを取って、人は、皆、自然の摂理の中で生かされているんだということをおっしゃられたことが印象的だった。

 次に伺ったのが国富町の三名こども園。ここも園庭では大きな木がそのまま残っている、非常に気持ちのいいこども園でした。

 ここでは、お伺いしたときに誕生会があって、誕生会の給食メニューは児童からのリクエストで、もちろん話し合って決めるのだが、決めるんだと。何が当日の給食メニューだったかというと、何とサバの塩焼きだった。

 また、非常に、有機農法とかお米作りも自前の畑、田んぼでされている。これは乙房保育園もそう。だから、田植えから全て子どもたちが体験できるという、これもすばらしいなというふうに思った次第だ。

 その三名こども園の園長先生から紹介されたのが、最後に伺った、三股町のひかりの森こども園だ。ここは、もうすぐユネスコスクールにも認定されるだろうと園長先生、おっしゃられていた。

 最初はパンフレットをもらいに行くだけのつもりだったのだが、いろいろとお話をしてくださいまして、実はこういう一般質問をするつもりなんだというふうにお話ししたところ、なぜ綾でやらないのか、綾でやるべきじゃないかというふうにおっしゃられた。

 また、公立の保育所のホームページとかはないんですかと聞かれ、いや、ない、と。そういう発信をできるようにしたらいいんじゃないかということも提案していただいた。

 ここのこども園で面白いなと思ったのは、卒園されるお子さんが、自分で和紙を手すきですいて卒園証書を作られるそうだ。実は、この手すき和紙の指導を、綾で和紙をされている福田さんが指導に行かれているということだった。しかも、その園庭も、やっぱり大きな木があったりビオトープがあったりするのだが、ここの管理は、これも綾の方、平木さんがされていると。綾はやろうと思えばすぐできる条件がある、どうしてやらないんですかというふうに逆に聞かれて返答に困った次第だ。

 あと、ちょっと印象に残ったのが、和式便所の話になり、最近、和式便所でできない子どもが増えていると聞いているが、人間の生理からいうと和式便所のほうが自然、当然ながら。災害時にもトイレがないといったときに、どっちにしたってしゃがんでやらなきゃいけない。そのときに困らないかなと余計な心配するのだが、家では、大体、洋式便所だ。うちでもそう。学校なり幼稚園なりで和式便所をする経験というのは、ある意味、貴重で、教育の一環になるのではないかなというふうに思えた次第だ。

④保育所職員の町外関連施設への研修の実施の状況はどうか。

こういう視察をしたが、そこで思ったのが、保育所職員の町外関連施設への、先進施設。ひかりの森こども園なんかは、もう東京から、大学ですとか国からも視察に何人も来られているところで、実は今、それがトレンドになってきている。町の保育所職員にもそういうところに積極的に研修に行っていただきたいと思うが、そういった状況、予定などはどうなっているのか。

教育長)保育所の職員の町外の様々な関連施設に赴いての実地研修だが、調べたところ、コロナ以前は実施していたようだ。コロナに入ってからは、今のところ、そういう研修していないと報告を受けている。

 ちなみに、座学の研修は、日本幼年教育研究会が実施する3日間の研修に、毎年3名程度職員を派遣しているが、今、議員がご指摘いただいたとおりだ。

 私は全く同感で、小学校でもそうだが、低学年の子どもたちが、もう教室からぽっと出たところにビオトープがあって、綾の自然を肌で感じながら、日常的に遊べるような場所ってすごく大事だなと思っている。幼稚園、保育所にも、そういった環境は、今後、必要かなと思っている。

 今後の構想としては、そういった、県内でまずは先進的な取組、注目されるような取組を行っている施設への研修を積極的に行っていきたいと考えている。

 ホームページの開設も、早急に取り組んでいきたい。

⑤南俣保育所の空き部屋を利用した、児童発達支援事業所の開設は可能か。

興梠)ひかりの森こども園で伺ったのだが、児童発達支援事業所、これが今までは別の施設でないとできなかったのが、法律が改正されて、同じ保育園、保育所とか、開設できるようになったと。

 南俣保育所で聞いたところでは、空き部屋が3つほどある、それと南俣保育所に通われているお子さんで、何名か宮崎市内の児童発達支援事業所に、週何日か南俣保育所から通われているということもお伺いしたので、空き部屋があるんだったら、町民のニーズがあるのであれば、そこで児童発達支援事業もできるのではないかと思っのだが、これは可能か。

教育長) 議員指摘のとおり、現在、南俣保育所には3部屋ほど利用可能な空きスペースがある。厚生労働省のガイドラインによれば、幾つかの施設が必要となる。

 例えば、指導訓練室、それから教育相談室、それから事務室、そういったものがまず必要であるということ、それから必要なスタッフとしては、当然、管理の責任者、それから児童指導員、あと理学療法士、作業療法士など、専門的な資格を持つスタッフの配置も必要になることから、現段階で空きスペースがあるから、すぐに南俣保育所の施設内に事業所を開設することは難しいのではないか。

 ただし、支援を必要とする園児も増加していることは間違いないので、今後の検討課題であるという認識は持っている。

興梠)  今後の状況を見て検討したいということで、検討いただければと思う。

⑥以上のような点を踏まえて、実現可能か。するべきか。 

今まで5つ質問したが、以上のような点を踏まえて、南俣保育所の経営方針の改善、実現可能なのか、するべきなのか。

教育長) 保育所の方針転換についての質問だが、ご理解いただきたいのは、現在、綾町では、綾町ならではの養護小中で目指す子どもの姿というものを作成し、この中で、たくましい体、豊かな心、優れた知性を育むための基本方針というのを定めている。この方針に従い、一体的に幼児教育と学校教育を推進したいと思っている。

 また、その核となるふるさと教育だが、これは保育所や幼稚園から綾中学校を卒業するまでの15年間を見通して、未来のまちづくりを担う人材の育成を行いたいと思っている。

 綾町は、ユネスコエコパークに登録されている町であり、公立保育所でもその理念をしっかりと受け止めて、今、積極的に取り組んでいるネイチャーゲームとか、川遊び、アユのつかみ取り、自然散策など、さらに綾町のフィールドを生かした保育事業を行っていきたいと考えているので、今のところ、南俣保育所の思い切った方針転換ということは考えていないが、なるべく、興梠議員がおっしゃっているような、綾町の特色を生かした、特に自然をふんだんに活用した保育事業というものは、当然、必要であると思うので、そういったものも今後含めて、教育を改善していきたい。

興梠) ぜひ、先ほど紹介した保育園、こども園とかを含めて、町外の先進的な施設への研修なり、視察を多く実施し、よりよい方向に進めていただきたい。

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