2009年06月05日 02:39更新
電気事業連合会(電事連)は4日、原子力発電所で使用済み核燃料を再利用する「プルサーマル」について、実施計画の見直しを検討するよう電力各社に指示した。計画の延期などが検討される。
電力各社は2010年までに原発16-18基でのプルサーマル実施を目標としている。九州電力などが5月にMOX燃料を輸送し、今秋にも国内初のプル サーマル発電が開始される予定だが、現時点で地元の了解を得て、プルサーマル実施の見通しが立っているのは8基にとどまる。2日に開かれた内閣府・原子力委員会においても、計画の見直しが必要との声が上がっており、今回の電事連の指示につながった。
プルサーマルでは、使用済みの核燃料からプルトニウムを取り出し、ウランと混ぜた混合酸化物(MOX)燃料を利用する。ウランの使用量が少量で済むこと から、日本の原子力政策に盛り込まれているが、東京電力・関西電力が1999年、海外から輸送したMOX燃料の検査データに不正があることが発覚し、プル サーマルの実施が延期されていた。
編集長より;見直し、といっても既に動いているこの事業。きわめてずさんな運営体制と言われても仕方ありませんね。